『SLAM DUNK』の作者・井上雄彦氏が設立した「スラムダンク奨学金」。
高校卒業後もバスケットボールを続けたい選手を対象に、アメリカのプレップスクールへ留学する機会を提供する制度です。
これまで多くの高校生がスラムダンク奨学金を利用してアメリカへ渡り、その後B.LEAGUEや海外リーグ、大学など、それぞれの道へ進んできました。
この記事では、2026年現在の最新情報をもとに、スラムダンク奨学金の応募条件や費用、選考方法、留学先、歴代奨学生、第20回奨学生まで詳しく紹介します。
スラムダンク奨学金とは?
スラムダンク奨学金は、『SLAM DUNK』の作者である井上雄彦氏の「読者とバスケットボールに恩返しをしたい」という思いから、2006年に設立された奨学金制度です。
高校卒業後に大学やプロを目指してバスケットボールを続ける意志と能力がありながら、夢を実現することが難しい若い選手を支援することを目的としています。
奨学生はアメリカのプレップスクールへ派遣され、現地で学業とバスケットボールの両方に取り組みます。
奨学金の原資は、『SLAM DUNK』の印税の一部と、アイティープランニング有限会社、集英社の拠出金によって成り立っています。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金では何ができる?
スラムダンク奨学金では、アメリカのプレップスクールで学業とバスケットボールに取り組む機会が提供されます。
単にバスケットボールの技術を学ぶだけではなく、アメリカで生活しながら異文化を経験し、英語を身につけることも大きな目的の一つです。
プレップスクールとは、大学進学などを目的としたアメリカの私立学校です。
スラムダンク奨学金では、こうした環境で学業と競技生活を両立しながら、将来的な大学進学やプロへの道を目指します。
ただし、スラムダンク奨学金は「プロ選手になること」を保証する制度ではありません。
派遣先でのプレータイムや、プログラム終了後の進路も保証されていません。
スラムダンク奨学金の留学期間は?
第20回奨学生のプログラム期間は、2027年3月末から2028年5月までの14カ月間が予定されています。
高校を卒業してから渡米し、現地で学業とバスケットボールに取り組む形です。
プログラム期間中は、基本的に日本へ帰国することなく現地で生活します。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金の費用は?何が無料になる?
スラムダンク奨学金では、プログラムに必要となる生活費や学費などが支給されます。
返済義務のない奨学金となっており、経済的な負担を抑えながらアメリカ留学に挑戦できることが大きな特徴です。
奨学金に含まれるもの
主に以下の費用が対象となります。
- 日本~アメリカ間の航空運賃
- アメリカ国内の移動費
- 派遣中の寮費
- 寮での食費
- 学費
- 保険代
奨学金に含まれないもの
一方、以下のような個人的な費用は対象外です。
- 個人的なお小遣い
- 事務局への連絡を除く通信費
- 保険でカバーされない医療費
- 衣服費
- 個人的な移動交通費
- 寮費に含まれない食費
- その他の個人的な支出
なお、自己都合でプログラムを途中離脱した場合は、返済義務が発生する場合があります。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金の応募条件
第20回奨学生募集では、以下の応募条件が設定されました。
主な応募資格
- バスケットボールに対する深い愛情と情熱を持っている男子
- アメリカのプレップスクールのレベルで競技できる能力がある
- 異文化体験に積極的な興味がある
- 派遣先での生活に適応できる資質がある
- 2027年3月に日本の高等学校または専修学校高等課程を卒業見込み
- 2008年4月2日以降に生まれた人
- 保護者の同意を得ている
- 日本国籍を有している
- アマチュア資格を有している
つまり、単純に「バスケットボールが上手い高校生」であれば応募できるというわけではありません。
競技力に加えて、アメリカで生活するための適応力や異文化への興味なども求められます。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金の応募に必要なもの
第20回奨学生募集では、主に以下の書類・資料が必要でした。
1.所定の出願フォーム
公式サイトから所定の出願フォームを入手して提出します。
2.本人のプレー映像
応募者本人のプレーが分かる映像が必要です。
公式戦や練習試合など、試合形式の映像が望ましいとされています。
3.エッセイ
「自分とバスケットボールの、将来にわたる関わり方」についてのエッセイを提出します。
プレー実績を含めた800字程度が望ましいとされています。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金の選考方法
選考は複数段階で行われます。
第20回奨学生では、以下のような流れで選考が行われました。
第一次選考
提出された書類やプレー映像などをもとに選考。
井上雄彦氏、事務局、事務局が依頼したバスケットボール指導者などが審査します。
第二次選考
アメリカ・セント・トーマス・モア・スクールのコーチによる選考が行われます。
最終選考
セント・トーマス・モア・スクールでのトレーニング参加を通じて最終選考が行われます。
最終的に選ばれるのは若干名です。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金は英語ができないと応募できない?
英語ができないからといって、応募できないわけではありません。
スラムダンク奨学金の公式Q&Aでも、英語力そのものが合否を直接決めるわけではないと説明されています。
ただし、アメリカで長期間生活することになるため、英語を学ぶ意欲や異文化に適応する力は重要になります。
実際の留学生活では、学校生活だけでなくチームメートやコーチとのコミュニケーションも必要になります。
スラムダンク奨学金は女子も応募できる?
2026年現在の第20回奨学生募集では、応募資格が「男子」とされています。
そのため、第20回募集については女子は応募対象ではありません。
今後、応募条件が変更される可能性もあるため、応募を検討する場合は最新の公式募集要項を確認する必要があります。
スラムダンク奨学金の歴代奨学生一覧
これまでにスラムダンク奨学金から多くの選手がアメリカへ渡っています。
| 回 | 奨学生 |
|---|---|
| 第1回 | 並里成 |
| 第2回 | 谷口大智、早川ジミー |
| 第3回 | 矢代雪次郎 |
| 第4回 | 山崎稜 |
| 第5回 | 該当者なし |
| 第6回 | 山木泰斗 |
| 第7回 | 村上駿斗 |
| 第8回 | 猪狩渉 |
| 第9回 | 酒井達晶 |
| 第10回 | 鍵冨太雅 |
| 第11回 | 小林良、ホール百音アレックス |
| 第12回 | 木村圭吾 |
| 第13回 | 須藤タイレル拓、モサク オルワダミロラ雄太ジョセフ |
| 第14回 | 最終選考・派遣中止 |
| 第15回 | 募集・派遣中止 |
| 第16回 | 伊久江ロイ・英輝 |
| 第17回 | 崎濱秀斗 |
| 第18回 | 関谷間 |
| 第19回 | 佐藤凪 |
| 第20回 | 竹内楓翔 |
第14回は新型コロナウイルス感染症の影響により最終選考および派遣が中止。
第15回についても募集・派遣が中止されています。
その後、第16回から再開されました。
スラムダンク奨学金からB.LEAGUE選手になった選手も多い
スラムダンク奨学金の歴代奨学生からは、B.LEAGUEなど日本のプロバスケットボールリーグでキャリアを築いた選手も多く誕生しています。
第1回の並里成は、アメリカ留学を経験した後、日本のプロリーグへ進み、B.LEAGUEで長くキャリアを築いてきました。
第2回の谷口大智、第4回の山崎稜、第7回の村上駿斗、第9回の酒井達晶、第10回の鍵冨太雅、第11回のホール百音アレックス、第12回の木村圭吾、第13回の須藤タイレル拓なども、B.LEAGUEでプレーした経歴を持っています。
また、全員がプロ選手を目指すわけではなく、大学進学や海外での競技継続、指導者、通訳など、それぞれ異なる道へ進んでいることもスラムダンク奨学金の特徴です。
スラムダンク奨学金は、必ずしも「プロ選手になるためだけ」の制度ではありません。
アメリカでの経験を通じて、バスケットボールだけでなく、その後の人生につながる経験を得ることも大きな目的となっています。
第20回スラムダンク奨学生は竹内楓翔
2026年8月25日、スラムダンク奨学金の第20回奨学生として竹内楓翔(たけうち・ふうが)が発表されました。
竹内楓翔は、セルビアのCollege Belgrade High Schoolに在籍していましたが、2026年9月に日本の高校へ転校する予定とされています。
そして2027年からは、アメリカ・コネチカット州オークデールにあるSt. Thomas More Schoolへ進み、スラムダンク奨学金のプログラムに参加する予定です。
井上雄彦氏も、セルビアでの経験や本人の行動力、コミュニケーション能力などを評価しています。
第20回奨学生の今後の活動にも注目したいところです。
出典:スラムダンク奨学金公式サイト
スラムダンク奨学金はプロ選手になることを保証している?
スラムダンク奨学金は、プロ選手になることを保証する制度ではありません。
公式サイトでも、派遣先でのプレータイムやプログラム終了後の進路を保証するものではないと明記されています。
アメリカのプレップスクールで競技力を高め、その後に大学から奨学金のオファーを受けることなどが一つの目標となります。
一方で、大学進学やプロ入りだけがゴールというわけでもありません。
アメリカで生活し、英語や異文化に触れながらバスケットボールに取り組む経験そのものが、スラムダンク奨学金の大きな価値と言えるでしょう。
スラムダンク奨学生の経験をもっと知りたい人におすすめの本
スラムダンク奨学金について、制度の概要だけでなく、実際にアメリカへ渡った奨学生がどのような経験をしたのかを知りたい人には、『スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ』がおすすめです。
宮地陽子氏と伊藤亮氏によるインタビュー集で、歴代奨学生14名への取材を通して、アメリカ留学中の苦悩や葛藤、挑戦、そこで得た喜びなどが紹介されています。
第1期の並里成、第2期の谷口大智、第4期の山崎稜、第7期の村上駿斗、第8期の猪狩渉、第9期の酒井達晶、第10期の鍵冨太雅、第11期の小林良・ホール百音アレックス、第12期の木村圭吾、第13期の須藤タイレル拓・モサク オルワダミロラ雄太ジョセフ、第6期の山木泰斗などが登場します。
スラムダンク奨学金への応募を考えている選手だけでなく、「実際にアメリカへ行ったらどんな生活になるのか」を知りたい人にも参考になる一冊です。
出典:集英社公式サイト
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スラムダンク奨学金に関するよくある質問
スラムダンク奨学金は何歳から応募できる?
第20回募集では、2008年4月2日以降に生まれた人が応募対象でした。
ただし、募集ごとに条件が変更される可能性があるため、応募時には最新の募集要項を確認する必要があります。
スラムダンク奨学金はどのくらいの期間アメリカに行く?
第20回奨学生のプログラム期間は、2027年3月末から2028年5月までの14カ月間が予定されています。
スラムダンク奨学金はお金がかかる?
留学に必要な航空運賃、寮費、食費、学費、保険代などは奨学金に含まれます。
一方で、お小遣いや個人的な通信費、衣服費などは自己負担です。
スラムダンク奨学金に選ばれればプロになれる?
プロ入りが保証されるわけではありません。
大学進学やプロ入りを目指すための環境が提供されますが、その後の進路は本人の努力や結果によって変わります。
スラムダンク奨学金の第20回奨学生は誰?
第20回奨学生は竹内楓翔です。
2027年からアメリカのSt. Thomas More Schoolでスラムダンク奨学金のプログラムに参加する予定です。
まとめ
スラムダンク奨学金は、高校卒業後もバスケットボールを続けたい若い選手に、アメリカで競技と学業に取り組む機会を提供する制度です。
主なポイントをまとめると、
- 2006年に設立された
- アメリカのプレップスクールへ留学できる
- 学費や寮費、食費、航空運賃などが奨学金に含まれる
- 返済義務のない奨学金
- バスケットボールの競技力だけでなく異文化への適応力も求められる
- プロ入りやその後の進路が保証されるわけではない
- これまで多くの奨学生がB.LEAGUEや海外、大学などへ進んでいる
- 第20回奨学生は竹内楓翔
『SLAM DUNK』から生まれたこの制度は、単にバスケットボール選手を海外へ送り出すだけではありません。
アメリカでの競技生活や学業、異文化との出会いを通じて、その後の人生につながる経験を得ることも大きな意味を持っています。
今後もスラムダンク奨学金から、どのような選手が世界へ羽ばたいていくのか注目です。
主な出典
- スラムダンク奨学金公式サイト
- スラムダンク奨学金「奨学金について」
- スラムダンク奨学金「実施概要」
- スラムダンク奨学金「応募概要」
- スラムダンク奨学金「奨学生経過報告」
- 集英社公式サイト『スラムダンク奨学生インタビュー その先の世界へ』


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