7月18日(日)埼玉県サイデン科学アリーナにて、男子バスケットボール 日本代表とフランス代表の試合が行われました。
7月25日から始まる東京オリンピックの前に行われる最後の対外試合ということ以上に注目を集めたこの試合は、オリンピックが無観客での開催が決定されたことにより、史上最強との呼び声高い日本代表の試合を生で見られる貴重な機会であるということだけが理由ではありません。
それはフランスというチームが今年に入ってから戦ったどのチームよりも強いチームであり、日本がオリンピックではじめに戦うこととなるスペインやアルゼンチン、スロベニアと同等クラスの実力を持つチームであるためという理由もあるかと思います。
史上最強との呼び声が高い日本代表チームですが、12名全員が揃った状態で試合をしたのは7月15日に行われたベルギー代表との試合のみになります。
そのため、史上最強はわかったけど、実際のところ日本代表の実力はどの程度なのか。
世界のトップクラスの実力を持った国々にも日本のバスケットは通用するのか。
オリンピックで勝ち得る実力を持っているのか。
そんな疑問を持った人たちのアンサーになり得るのが、今回のフランス代表との試合というわけです。
フランス代表に歴史的勝利!
結論から言うと、日本代表はフランス代表を81-75というスコアで下し、見事勝利を納めました。
エキシビジョンとは言え、少し前の日本からは想像できない程の快挙です。
フランス代表が手を抜いていたのでしょうか?
確かにFIBAランク7位のフランスが、42位の日本を見くびってしまっていたということはあるかもしれません。他にも長時間の移動もあったりコンディションも万全では無かったことだろうと思います。
しかし、試合中はレフェリーのジャッジに不満をあらわにしたり、ハードなディフェンスを仕掛けてきたりと、決して手を抜いて試合に臨んでいるようには見えませんでした。
ではフランスは実はそんなに強いチームでは無かったのでしょうか?
フランスは常にFIBAランクの上位に位置している世界の中でもトップレベルの強豪です。
2年前のワールドカップでも、日本が45-98という屈辱的なスコアで敗北を喫したアメリカに89-79というスコアで勝利し3位という好成績を残しています。
また、今回試合に臨んだメンバーは、現役のNBAプレーヤー5名を含んだガチガチの布陣です。
フランスがベストなコンディションでは無いにせよ、単純に日本が世界のトップレベルと渡り会えるほど強くなったということは間違いないのではないでしょうか。
フランス代表戦の勝因
まずディフェンスがかなり洗練されている印象を受けました。
選手一人一人が集中してハードなディフェンスを継続できていました。
特に前半は、間近で見ていても隙が無く、アドバンテージがあるインサイドへポーンとボールを入れてこようとするけど、マークマン以外のディフェンスの寄りも速くむしろターンオーバーに繋がってしまったりと、あきらかにフランスが攻めあぐねているのがわかりました。
そして課題として挙げられていたリバウンドも、NBAでプレーする216㎝のセンター、ルディ・ゴベア擁するフランスと対等に渡り合えていたのも大きな勝因でした。
ギャビン、八村、渡邉が揃いリバウンドの競争力が格段に上がっており、フランスのセカンドチャンスを潰していました。
スタッツも前半終了時点でリバウンドが20でフランスと互角、ターンオーバーは0、スティールは5という、集中力が数字にも表れて、46-30という大量のリードをつくることに成功していました。
オフェンス面でも前半は八村、渡邉のNBAコンビが得点を牽引してくれました。
後半は八村へのディフェンスがキツくなり得点が止まるかと思いきや、比江島をはじめ国内組の選手も奮闘。しっかりと得点を伸ばしフランスの猛追を振り切ることに成功しました。
まとめ
先日のフランス代表との試合を振り返ると、総じてかなりよく出来ていたように思いました。
速攻もよく出ていたし、日本のやりたいバスケットができていたのではないでしょうか。
特に前半はミスらしいミスも無く、完璧と言ってもいいくらいの展開でした。
攻守に渡って存在感を放っていたギャビンが第3Qに傷んでコートから外れた時には不安がよぎりましたが、しっかりと残った選手達で穴を埋めて闘い切れていましたね。
次回は東京オリンピック本番!エキシビジョンでフランスに2連勝しているスペインが相手です。
今日みたいなプレーで、強くなった日本をオリンピックの舞台で見せてくれることを信じています!
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