2016年に開幕したB.LEAGUEでは、毎シーズン終了後に「レギュラーシーズン最優秀選手賞(MVP)」と「レギュラーシーズンベストファイブ」が発表されています。
初代MVPのニック・ファジーカスをはじめ、比江島慎、富樫勇樹、田中大貴、金丸晃輔、河村勇輝、D.J・ニュービルなど、Bリーグの歴史を代表する選手たちが受賞してきました。
さらに2023-24シーズンからは、ベストファイブに続く5選手を「レギュラーシーズンセカンドチーム」として選出。リーグを代表する10選手が表彰される形になっています。
この記事では、Bリーグ初年度の2016-17シーズンから2025-26シーズンまでの歴代MVP、ベストファイブ、セカンドチームを一覧で紹介。
公式に投票結果が確認できるシーズンについては、MVP争いがどのような結果だったのかについても振り返ります。
BリーグのMVP・ベストファイブとは?
BリーグのMVPは、正式には「B1 レギュラーシーズン最優秀選手賞」。
現在はB1のヘッドコーチ、選手、投票権を持つメディアが、そのシーズンに活躍した選手を順位付きで投票します。
2025-26シーズンの場合、投票者は1位から5位までを選出。
ヘッドコーチとメディアは1位9ポイント、2位7ポイント、3位5ポイント、4位4ポイント、5位3ポイント。選手票は1位7ポイント、2位5ポイント、3位3ポイント、4位2ポイント、5位1ポイントとして集計されました。
その合計ポイントによって、
・1位=レギュラーシーズンMVP
・1~5位=レギュラーシーズンベストファイブ
が決まります。
つまりMVPとベストファイブは完全に別々の賞を選んでいるわけではなく、ベストファイブを決める投票で最も高い評価を受けた選手がMVPになる仕組みです。
なお、選考方法やポイント配分についてはシーズンによって変更されているため、過去の得票数を単純に比較することはできません。
ベストファイブとセカンドチームの違い
Bリーグでは2016-17シーズンから「レギュラーシーズンベストファイブ」を選出してきました。
大きな変更があったのが2023-24シーズン。
このシーズンから、ベストファイブ投票の上位10選手を「レギュラーシーズンTOP10」と位置づけ、上位5人のベストファイブに加えて、次の5人を「レギュラーシーズンセカンドチーム」として表彰するようになりました。
NBAなどで使われる表現に置き換えると、ベストファイブが実質的な「FIRST TEAM」、セカンドチームが「SECOND TEAM」に近い位置づけです。
ただし、Bリーグの公式名称は、
「レギュラーシーズンベストファイブ」
「レギュラーシーズンセカンドチーム」
となっています。
この記事でも公式名称を使用します。
Bリーグ歴代MVP一覧
| シーズン | MVP | 所属 |
|---|---|---|
| 2016-17 | ニック・ファジーカス | 川崎ブレイブサンダース |
| 2017-18 | 比江島慎 | シーホース三河 |
| 2018-19 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ |
| 2019-20 | 田中大貴 | アルバルク東京 |
| 2020-21 | 金丸晃輔 | シーホース三河 |
| 2021-22 | 藤井祐眞 | 川崎ブレイブサンダース |
| 2022-23 | 河村勇輝 | 横浜ビー・コルセアーズ |
| 2023-24 | D.J・ニュービル | 宇都宮ブレックス |
| 2024-25 | D.J・ニュービル | 宇都宮ブレックス |
| 2025-26 | D.J・ニュービル | 宇都宮ブレックス |
2025-26シーズン終了時点で、複数回MVPを獲得しているのはD.J・ニュービルのみ。
2023-24から2025-26まで3年連続でMVPを獲得しています。
それ以前は7シーズン連続で異なる選手が選ばれていました。
2016-17シーズン
MVP・ベストファイブ
| 選手 | 所属 | 備考 |
|---|---|---|
| ニック・ファジーカス | 川崎ブレイブサンダース | MVP・BEST FIVE |
| 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | BEST FIVE |
| 田中大貴 | アルバルク東京 | BEST FIVE |
| 比江島慎 | シーホース三河 | BEST FIVE |
| 金丸晃輔 | シーホース三河 | BEST FIVE |
※公式に確認できる資料から投票ポイントの詳細を確認できなかったため、ポイントは掲載していません。
記念すべきBリーグ初代MVPに選ばれたのは、川崎のニック・ファジーカス。
レギュラーシーズンで平均27.1得点、12.7リバウンドを記録し、得点王との2冠を達成しました。
川崎も中地区1位となり、チャンピオンシップではファイナルへ進出。
リーグを代表するスコアラーとして圧倒的な数字を残したファジーカスが、Bリーグ最初のMVPに名を刻みました。
2017-18シーズン
MVP・ベストファイブ
| 選手 | 所属 | 備考 |
|---|---|---|
| 比江島慎 | シーホース三河 | MVP・BEST FIVE |
| 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | BEST FIVE |
| 田中大貴 | アルバルク東京 | BEST FIVE |
| ニック・ファジーカス | 川崎ブレイブサンダース | BEST FIVE |
| 金丸晃輔 | シーホース三河 | BEST FIVE |
※公式に確認できる資料から投票ポイントの詳細を確認できなかったため、ポイントは掲載していません。
驚くことに、ベストファイブの顔ぶれは初年度とまったく同じ。
その中からMVPに選ばれたのが比江島慎でした。
比江島は55試合に出場し、平均12.9得点、4.1アシストなどを記録。三河は48勝12敗でリーグ最高勝率をマークしています。
個人成績だけでなく、リーグ屈指の強豪だった三河の中心選手としての活躍が評価されたシーズンでした。
2018-19シーズン
MVP・ベストファイブ
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 富樫勇樹(MVP) | 千葉ジェッツ | 251 |
| 2 | ダバンテ・ガードナー | 新潟アルビレックスBB | 215 |
| 3 | 遠藤祐亮 | 栃木ブレックス | 167 |
| 4 | 金丸晃輔 | シーホース三河 | 98 |
| 5 | 田中大貴 | アルバルク東京 | 95 |
富樫とガードナーによるMVP争いとなり、最終的には36ポイント差で富樫が1位となりました。
富樫はレギュラーシーズン全60試合に先発し、平均14.0得点、5.5アシスト。
千葉を当時のBリーグ最高勝率となる52勝8敗へ導き、自身初のMVPを獲得しました。
2019-20シーズン
MVP・ベストファイブ
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 田中大貴(MVP) | アルバルク東京 | 224 |
| 2 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | 215 |
| 3 | 金丸晃輔 | シーホース三河 | 172 |
| 4 | ライアン・ロシター | 宇都宮ブレックス | 132 |
| 5 | 藤井祐眞 | 川崎ブレイブサンダース | 130 |
このシーズンは田中大貴と富樫勇樹による大接戦。
田中224ポイントに対して富樫215ポイントと、その差はわずか9ポイントでした。
新型コロナウイルスの影響でシーズンが途中終了する異例のシーズンとなりましたが、田中が自身初のMVPを獲得しています。
2020-21シーズン
MVP・ベストファイブ
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 金丸晃輔(MVP) | シーホース三河 | 297 |
| 2 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | 269 |
| 3 | ジュリアン・マブンガ | 富山グラウジーズ | 170 |
| 4 | 藤井祐眞 | 川崎ブレイブサンダース | 168 |
| 5 | ニック・ファジーカス | 川崎ブレイブサンダース | 148 |
金丸と富樫の差は28ポイント。
金丸はBリーグ開幕から5年連続でベストファイブに入り続け、5シーズン目にして初めてMVPを獲得しました。
2021-22シーズン
MVP・ベストファイブ
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 藤井祐眞(MVP) | 川崎ブレイブサンダース | 202 |
| 2 | 安藤誓哉 | 島根スサノオマジック | 200 |
| 3 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | 146 |
| 4 | ドウェイン・エバンス | 琉球ゴールデンキングス | 129 |
| 5 | ニック・ファジーカス | 川崎ブレイブサンダース | 113 |
わずか2ポイント差のMVP争い
Bリーグの歴代MVP投票でも特に僅差だったのが、このシーズンです。
藤井202ポイント、安藤200ポイント。
わずか2ポイント差で藤井がMVPを獲得しました。
島根を西地区2位へ押し上げた安藤も高く評価されており、投票結果からも非常に激しいMVP争いだったことが分かります。
2022-23シーズン
MVP・ベストファイブ
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント |
|---|---|---|---|
| 1 | 河村勇輝(MVP) | 横浜ビー・コルセアーズ | 496 |
| 2 | ペリン・ビュフォード | 島根スサノオマジック | 327 |
| 3 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | 259 |
| 4 | 原修太 | 千葉ジェッツ | 135 |
| 5 | クリストファー・スミス | 千葉ジェッツ | 119 |
河村勇輝が大差でMVP
河村は496ポイントを獲得し、2位ビュフォードの327ポイントに169ポイント差をつけました。
横浜BCをクラブ史上初のチャンピオンシップへ導き、自身もアシスト王を獲得。
さらに新人賞も受賞し、Bリーグ史上初となるMVPと新人賞のダブル受賞を達成しました。
2023-24シーズン
MVP・ベストファイブ・セカンドチーム
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント | 表彰 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | D.J・ニュービル(MVP) | 宇都宮ブレックス | 1,182 | BEST FIVE |
| 2 | ペリン・ビュフォード | 島根スサノオマジック | 785 | BEST FIVE |
| 3 | 比江島慎 | 宇都宮ブレックス | 774 | BEST FIVE |
| 4 | 河村勇輝 | 横浜ビー・コルセアーズ | 562 | BEST FIVE |
| 5 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | 488 | BEST FIVE |
| 6 | ジョン・ムーニー | 千葉ジェッツ | ― | SECOND TEAM |
| 7 | コティ・クラーク | 三遠ネオフェニックス | ― | SECOND TEAM |
| 8 | セバスチャン・サイズ | アルバルク東京 | ― | SECOND TEAM |
| 9 | テーブス海 | アルバルク東京 | ― | SECOND TEAM |
| 10 | 齋藤拓実 | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ | ― | SECOND TEAM |
得点王のビュフォード、アシスト王の河村などもTOP5入り。
その中でニュービルが1,182ポイントを獲得し、2位以下を大きく引き離しました。
リーグ最高勝率を記録した宇都宮を司令塔として支え、自身初のMVPを獲得しています。
また、富樫はこのシーズンまでBリーグ開幕から8年連続でベストファイブに選出されました。
2024-25シーズン
MVP・ベストファイブ・セカンドチーム
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント | 表彰 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | D.J・ニュービル(MVP) | 宇都宮ブレックス | 1,150 | BEST FIVE |
| 2 | 比江島慎 | 宇都宮ブレックス | 803 | BEST FIVE |
| 3 | デイビッド・ヌワバ | 三遠ネオフェニックス | 606 | BEST FIVE |
| 4 | 佐々木隆成 | 三遠ネオフェニックス | 509 | BEST FIVE |
| 5 | ヴィック・ロー | 琉球ゴールデンキングス | 337 | BEST FIVE |
| 6 | 安藤誓哉 | 島根スサノオマジック | ― | SECOND TEAM |
| 7 | ライアン・ロシター | アルバルク東京 | ― | SECOND TEAM |
| 8 | 富樫勇樹 | 千葉ジェッツ | ― | SECOND TEAM |
| 9 | ヤンテ・メイテン | 三遠ネオフェニックス | ― | SECOND TEAM |
| 10 | ブロック・モータム | 滋賀レイクス | ― | SECOND TEAM |
ニュービルが1,150ポイントで1位。
同じ宇都宮の比江島が803ポイントで2位に入りました。
宇都宮はレギュラーシーズンを48勝12敗で終えて東地区優勝。
ニュービルは前年に続いてMVPを受賞し、Bリーグ史上初となるMVP連覇を達成しました。
一方、開幕から8年連続でベストファイブだった富樫は初めてTOP5から外れたものの、セカンドチームに選出されています。
2025-26シーズン
MVP・ベストファイブ・セカンドチーム
| 順位 | 選手 | 所属 | 投票ポイント | 表彰 |
|---|---|---|---|---|
| 1 | D.J・ニュービル(MVP) | 宇都宮ブレックス | 1,094 | BEST FIVE |
| 2 | スタンリー・ジョンソン | 長崎ヴェルカ | 1,060 | BEST FIVE |
| 3 | イ ヒョンジュン | 長崎ヴェルカ | 996 | BEST FIVE |
| 4 | ジャレット・カルバー | 仙台89ERS | 869 | BEST FIVE |
| 5 | 富永啓生 | レバンガ北海道 | 446 | BEST FIVE |
| 6 | ケリー・ブラックシアー・ジュニア | 群馬クレインサンダーズ | ― | SECOND TEAM |
| 7 | デイビッド・ヌワバ | 三遠ネオフェニックス | ― | SECOND TEAM |
| 8 | ダバンテ・ガードナー | シーホース三河 | ― | SECOND TEAM |
| 9 | 齋藤拓実 | 名古屋ダイヤモンドドルフィンズ | ― | SECOND TEAM |
| 10 | 馬場雄大 | 長崎ヴェルカ | ― | SECOND TEAM |
上位3人が100ポイント以内の大接戦
ニュービルとスタンリー・ジョンソンの差はわずか34ポイント。
さらに3位のイ ヒョンジュンも996ポイントを獲得し、1位ニュービルとの差は98ポイントでした。
最終的にはニュービルが競り勝ち、3年連続3回目のMVP。
長崎からはスタンリー・ジョンソンとイ ヒョンジュンがベストファイブ、馬場雄大がセカンドチームに入りました。
ベストファイブ受賞回数ランキング
2016-17から2025-26までのベストファイブ受賞回数を集計すると、最多は富樫勇樹です。
| 順位 | 選手 | 受賞回数 |
|---|---|---|
| 1 | 富樫勇樹 | 8回 |
| 2 | 金丸晃輔 | 5回 |
| 3 | 田中大貴 | 4回 |
| 3 | ニック・ファジーカス | 4回 |
| 3 | 比江島慎 | 4回 |
| 6 | 藤井祐眞 | 3回 |
| 6 | D.J・ニュービル | 3回 |
| 8 | 河村勇輝 | 2回 |
| 8 | ペリン・ビュフォード | 2回 |
※1回受賞の選手は省略。セカンドチームはベストファイブの受賞回数には含めていません。
富樫は2016-17から2023-24まで、実に8シーズン連続でベストファイブに選出。
Bリーグ10年間の歴史のうち8シーズンでTOP5に入ったことになります。
続く金丸も初年度から2020-21まで5年連続受賞。
初期のBリーグを代表する2人が、受賞回数でも突出しています。
一方、ニュービルは2023-24から3年連続でベストファイブに選ばれ、その3シーズンすべてでMVPを獲得。
ベストファイブ受賞回数ではまだ富樫らに及ばないものの、「MVP3回」は歴代最多となっています。
歴代MVPから見えるBリーグ10年間の変化
Bリーグの歴代MVPを振り返ると、リーグの歴史そのものが見えてきます。
初年度は圧倒的な得点力を誇ったニック・ファジーカス。
その後は比江島慎、富樫勇樹、田中大貴、金丸晃輔、藤井祐眞と、日本人選手が5シーズン連続でMVPを獲得しました。
2022-23には当時22歳の河村勇輝がMVPと新人賞を同時受賞。
そして2023-24以降はD.J・ニュービルが3連覇を達成しています。
ベストファイブを見ると、富樫の8年連続受賞、金丸の5年連続受賞など、長期間にわたってリーグのトップに君臨した選手の存在も浮かび上がります。
2023-24からはセカンドチームも新設され、リーグを代表する10選手が表彰されるようになりました。
今後、新たなスターが歴代受賞者にどのように加わっていくのか。
毎年のMVP争いとともに注目していきたいところです。
出典
・B.LEAGUE公式「歴代表彰」
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2016-17
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2017-18
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2018-19
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2019-20
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2020-21
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2021-22
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2022-23
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2023-24
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2024-25
・B.LEAGUE AWARD SHOW 2025-26


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